選挙演説風の偽画像を見破れるか?  LINEヤフーが中高生に教えた「フェイクニュースの正体」

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同社の調査によれば、87%が偽・誤情報を見聞きした経験があり、54%が「その影響を受けた可能性がある」と回答している。総務省の調査でも、10代から30代の約半数が「偽・誤情報を何らかの形で拡散した経験がある」と答えた。情報の受け手が、意図せず送り手になるリスクが顕在化している。

将来の有権者、あるいはすでに選挙権を持つ高校生に、偽情報を見抜く力をどう伝えるか。LINEヤフーが取り組んだのは、フェイクニュースのパターンを「モンスター」に見立てて攻略するという手法だった。

10体の「フェイクニュースモンスターズ」

ワークショップの教材となったのは、同社が25年10〜11月に開催した体験型展示イベント「FAKE NEWS MONSTERS展」で使用したキャラクター群だ。偽・誤情報を生み出す10種類の手口を、それぞれモンスターとして擬人化している。

10種類のキャラクター
フェイクニュースの手口を10種類のキャラクターで類型化している(写真:LINEヤフー)

「AIイリュージョニスト」は、AIを用いて現実に存在しない画像や動画を生み出すモンスター。冒頭の選挙ポスター画像は、このパターンに該当する。22年には静岡県の洪水被害を装ったAI生成画像がSNSで拡散し、本物の被災写真と誤認された事例もあった。

「がっちゃんゴーレム」は、別々の画像や音声を合成して偽情報を作り出す。ワークショップでは、ある政党の街頭演説の写真と海外ロックバンドのライブ観客を合成した画像が紹介された。作成者はいたずら目的だったが、拡散の過程で「政党による捏造だ」という批判が生まれ、事実と異なる文脈で広まってしまった。

合成画像の事例
2024年の都知事選で拡散した合成画像の事例も紹介された(写真:日本ファクトチェックセンター/LINEヤフー)

ほかにも「誤訳ゴーヤ」(海外ニュースの都合の良い誤訳)、「タイトルビッグマウス」(誤解を招く見出し)、「キリヌキザリガニ」(動画の切り抜き編集)、「データバイアスザウルス」(グラフや数値の印象操作)、「なりすまし仮面」(著名人へのなりすまし)、「字幕カキカエル」(動画への虚偽字幕)、「ウソホリモグラ」(過去情報の掘り返し)、「バラバラコウモリ」(無関係な情報の結びつけ)と、計10体が用意されている。

ワークシート
10体のモンスターが印刷されたワークシートが配布された(写真:筆者撮影)
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