『ミヤネ屋』20年の功罪と「宮根誠司」という磁力、そのスタイルが今の時代に"重く"なった理由

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もともと宮根氏は在阪局の朝日放送のアナウンサーであり、『ミヤネ屋』も関西ローカルの番組だった。関西ではあけすけに本音を言う人が支持される風潮があったため、彼の人気も安定して高かった。

しかし、全国ネットの番組に出るようになってからは、彼の押しの強い仕切りぶりが支持される一方で、生理的に受け付けないと考える人も増えてきている。

ライバル番組である『ゴゴスマ』は、より穏やかで落ち着いたトーンの番組作りをしている。司会の石井亮次氏は宮根氏より若く、時代感覚も異なる。視聴者は、声高に意見を主張するスタイルよりも、冷静に情報を整理して提示してくれる番組を支持するようになっている。

視聴者が感情を嫌う風潮に

インターネットやAIの普及により、個々人が自分で情報を調べて精査するためのコストは劇的に下がった。そんな現代の視聴者は、感情的な物言いに警戒心を抱くようになっている。

そのような環境では、宮根氏の即断即決型の司会スタイルが、かつてのような説得力を持ちにくくなった。彼自身が衰えたわけではないが、その能力の生かし方が時代に合わなくなってきた。

“宮根誠司”とは「考えを深めるための司会者」ではなく、「感情を噴出させるための司会者」だった。彼は視聴者に寄り添う司会者の理想像を体現する存在だったのだ。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『松本人志とお笑いとテレビ』(中公新書ラクレ)、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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