「キハ80系」、全国に特急網を広げた気動車の記憶 国鉄非電化路線を駆けた「地方幹線の看板列車」

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「ヨンサントオ」で登場したキハ82系の特急としては、博多から小倉を経て日豊本線をほぼ全線走り抜き、西鹿児島に至るロングラン特急「にちりん」も挙げられる。日豊本線の非電化区間ではSLと共に走り、筆者は峠の駅である青井岳駅でのC57形牽引列車との行き違い風景が印象的だった。

特急にちりん 青井岳駅 C57形 キハ82系
日豊本線の青井岳駅でC57形牽引の列車と行き違うキハ82系の特急「にちりん」=1974年(撮影:南正時)

この列車の間合い運用として、1974年に登場した特急「おおよど」があった。この列車は博多―宮崎間を鹿児島本線・肥薩線・吉都線を経由して結ぶ列車で、1980年まで運転された。筆者は沿線で何度か撮影したが、肥薩線の大畑ループを乗車できなかったことに悔いが残った。

特急おおよど キハ82 鹿児島本線
鹿児島本線の田原坂付近を走る特急「おおよど」(撮影:南正時)

キハ82系とキハ181系、外見の違いは?

キハ82系は国鉄の特急列車網拡大に大きく貢献し、その美しいデザインから引退後30年以上が経った今も鉄道ファンからの人気は高い。最後まで活躍した列車は「南紀」で、1992年3月のダイヤ改正で定期運用を終えた。

キハ82 キハ181
キハ82系(左)と後継のキハ181系。違いはどこにある?(撮影:南正時)
【写真をもっと見る】北海道の特急「おおぞら」で筆者が密着取材した食堂車キシ80の車内や、山陰本線でD51形蒸気機関車と並ぶ「まつかぜ」、日豊本線でC57形と並ぶ「にちりん」など、キハ82系全盛期の勇姿。高山本線「ひだ」と共に走った名鉄のキハ8000系なども

最後に、キハ82系のパワーアップ版として登場したキハ181系は、見た目はほぼ同じデザインで鉄道ファンでも見分けがつきにくい。だが、よく見ると受ける印象は異なる。そこでキハ80系とキハ181系の前面の写真を並べてみたので、ぜひその違いを見つけてほしい。ヒントは、キハ82系は「女性的」、キハ181系は「男性的」デザインといわれていることだ。

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南 正時 鉄道写真家

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みなみ・まさとき / Masatoki Minami

1946年福井県生まれ。アニメーターの大塚康生氏の影響を受けて、蒸気機関車の撮影に魅了され、鉄道を撮り続ける。71年に独立。新聞や鉄道・旅行雑誌にて撮影・執筆を行う。

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