実際、日本教職員組合「2025年 学校現場の働き方改革に関する意識調査」では、約3割の教員が勤務時間を過少申告したことがわかっている。
同指針は25年に改正案が出され、「1か月の時間外勤務が45時間以下の教職員の割合100%とすることを目指す」との文言が盛り込まれているが、このままだとより「虚偽の時間を記録に残す、又は残させる」ことになりかねない。
また、公立学校の校長が、教育現場のトップでありながら、教育行政全体で見れば上意下達の末端だという点にも留意が必要だ。教育委員会と学校現場に挟まれた中間管理職として、「上からプレッシャー」を受ければ、なりふり構わず現場の教員を説得せざるをえない。
道木さんの公益通報の結果がそうだったように、そうした構造を知ったうえで見逃している現状には大いに問題があると言えるのではないか。
労働環境が悪ければ教員もやる気を失う…
道木さんは今、希望して違う学校へ転任。大幅に残業時間が減り、勤務時間の過少申告や改ざんを迫られるといった無用なプレッシャーから解放されたという。しかし、自らの経験から教育界の今後に不安を隠さない。
「民間企業がどんどん働き方改革を進めて、労働環境が良くなっている中で、教育現場が大きく取り残されているという実感があります。労働環境が悪ければ教員もやる気を失い、児童生徒に悪影響を及ぼしてしまうのではないかと思います。加えて、教員不足と言われている一方で、教員採用試験の倍率は下がっていて、今後どうなってしまうんだろうかと不安です」
教育現場の中枢を担う30代の教員が絞り出した声を、どう受け止めて有効な施策にしていくのか。学校運営のみならず、教育行政のあり方が問われる。
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