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「身長を盛る靴」は、もう恥ずかしいものじゃない!…50年前から《シークレットシューズ》に賭けた町工場が熱狂的ファンを生む理由

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  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
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その結果、意外な変化が起きた。今度はターゲット層が一気に拡大していったのだ。

「人々のあくなき追求と言いますか、175センチと身長が平均よりも高めの人でもさらに高く180センチに見せたい、などの要望もあります。なので『身長が低めの人が背を高く見せるため』に購入するだけでなく、ある程度身長が高い人がより高く見せるため、よりスタイルを良く見せるために購入するケースも増えました」

ヒールアップシューズは「補うもの」から「スタイルを演出するもの」へと変わっていった。女性がヒールでスタイルを良く見せるのと同様に、男性も靴を選べる感覚になってきたのかもしれない。

また同様に、結婚式場からも安定した需要があるという。結婚式で新婦がヒールを履くなら、新郎も合わせてヒールアップを選ぶ。特に白い革靴の需要が目立つという。

ウィッグと同じ!? 自分がうれしくなることが大事

北嶋氏は、プロモーション戦略を考える際に「ウィッグのCMを参考にすることが多い」と話す。

ウィッグのCMも、昔と今で方向性が変わってきた。かつては「他人の目線」が基準であり、「バレないようにする」「恥ずかしくないように」隠すものとしてウィッグは訴求されてきた。

しかし今は「自分の感覚」が基準になっており、「自分がどうありたいか」「前向きになって自分がうれしくなれる」……そういった感覚に訴えるCMになってきている。

つまり、かつてのCMが「欠点を隠すための道具」を売っていたとすれば、今は「自分を整え、前向きに生きるための選択」を提示している。「バレないこと」がゴールだった時代から、「自分が納得できること」がゴールの時代に変わったのだ。

北嶋製靴のヒールアップシューズ。フォーマルな革靴だけでなく、カジュアルなタイプも多くあり、ファッションに合わせていろいろ選べる(写真:北嶋製靴)

現在、革靴は安い海外産が多く入ってきたことなどによる激しい価格競争により、昔ながらの国産の一般靴の売り上げが伸び悩んでいるが、ヒールアップシューズの安定した需要が北嶋製靴の安定した柱になっている。

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