英検3級でも「Wednesday」が書けない!小中学生「《英検》先取り」の罠、「英語は大丈夫」と自信満々だった子が意欲を失い学習に苦しむケースが多発
こうした「英検の罠」は、小学生だけの話ではない。高校受験を控えた中学3年生の現場でも、同じことが起きている。
とりわけ顕著なのが大阪府だ。大阪府の公立高校入試では、英検の取得級に応じて当日の英語得点が読み替えられる制度がある。例えば英検2級を取得していれば、本番で英語8割相当を取ったものとして扱われる。
大阪府の受験生たちは英検取得に躍起になる。だが、この制度が学習の方向性を歪めてしまうという報告を聞くようになった。
数値上は華々しい級を持っていても、目標級を取った瞬間に英語学習への意欲を失ってしまう子、英検対策に特化しすぎたあまり、ライティングや文法の基礎が育たず、その後の学習に苦しむ子が少なくないという。大阪府もこうした状況を受け、2028年度入試から変更の方針を示している。
「英検合格=英語力の保証」と言えない訳
「英検の罠」に陥らないために最も大切なのは、英検合格そのものを学習の目的にしないことだ。
小学生の段階から高校受験を見据えて英語学習を進めるのであれば、少なくとも英検3級程度までは、過去問対策に頼らずとも本番で安定して8割前後の得点を取れる力をつけておきたい。
英検は、各技能の得点が6割程度でも合格できる試験である。それゆえに、「合格=身に付いている」という錯覚が生まれやすい。しかしそれは、英語力が保証されたという意味ではなく、単に合否ラインを超えただけにすぎない。
それでも、英検が子どもたちの努力を形にしてくれる“トロフィー”であることは確かだ。合格を報告するときの、誇らしげで少し照れた表情を見るたびに、その価値を否定する気にはなれない。
だからこそ、英検に学習の主導権を奪われてはならない。2027年1月実施の検定から6級と7級が新設され、検定熱はさらに高まる予感がある。私たちが追いかけるべきは検定の「級」ではなく、英語力そのものであることを再認識するべきだ。


















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