引きこもりも経験「リーダー育成」のスペシャリスト"伊藤羊一氏の30年を4年に凝縮"した武蔵野大学アントレプレナーシップ学部で育てる3つの核

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学生の中には、まだまだ道途中というものも当然います。「それでも、学生たちはわれわれの予想を超えて成長しており、自分の人生に目覚めたということで言えば全員が目覚めている。3~5年後が楽しみだ」と伊藤氏。

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部1期生の進路
1期生63人中41人が卒業。急いで卒業せず、自分の道を模索するのもよしとする(画像:EMC提供)

1.0の結実と、加速する在校生たちの「社会実装」

この4年間の歩み(「EMC 1.0」)が正しかったことは、目に見える成果としても現れています。

令和5年度「東京都 大学発スタートアップ創出支援事業」への採択は、学生たちの「妄想」が、行政も認める「戦略的な社会実装」へと進化した裏付けの1つでしょう。

この事業は、知の拠点である大学が集積する東京の強みを生かし、大学等に眠る技術シーズやアイデアの事業化を目指すもの。プレゼンを経て、10の大学が選ばれました。

EMCが掲げたテーマは「Be a global entrepreneur!」。海外大学や企業とのネットワーキング、学生の海外インターンシップ等を進め、グローバルアントレプレナーの輩出に取り組んでいます。

「SusHi Tech Tokyo Internship」での小池百合子都知事とEMCの学生たち
「SusHi Tech Tokyo Internship」での小池百合子都知事とEMCの学生たち(写真:EMC提供)

そして今、1期生が築いた「挑戦を称える文化」を受け継ぎ、すでに在学中から社会を動かし始めている後輩たちの存在があります。ここでは2人の学生を紹介しましょう。

1人目は、 国内留学事業を立ち上げた廣居珠紀さん。志を持った人と学び合いたいとEMCへの入学を決めました。高校時代、一度は挫折を経験しながらも、それを糧にしてきた自身の原体験から、国内の国際家庭への国内留学事業を企画し展開中です。

現在3年生の珠紀さんは、卒業後の進路について、「就職の可能性も視野に入れつつ、この事業を継続し発展させていきたい」と話します。EMCのフィードバック環境を生かして、「Lead the People」を体現するリーダーへと目下成長中です。

廣居珠紀さん
ホストファミリーとの日常シーン(写真:廣居珠紀さん提供)

2人目は、 AI教育会社テライズを創業した舟橋遼亮さん。過酷な中学受験への挑戦の中で心身を壊し受験を断念。中学時代の不登校を乗り越えて進学したN高時代に起業部で活動していた舟橋さんは、起業を視野にEMCに入学。

1年次は古民家再生事業のプロジェクトに参加していましたが、2年次の大学のシリコンバレー研修で日本との圧倒的格差を実感。教育によって挫折し、教育によって救われた自身の経験をもとに、不登校時代から培ったIT技術を武器にAI×教育事業で起業を果たしました。

舟橋遼亮さん
講師として授業を行ったり、IT企業のイベントに登壇する舟橋遼亮さん(写真:舟橋遼亮さん提供)

現在は、Google AI アンバサダーやトヨタ系企業への研修、障害者向けキャリア診断など社会課題解決型事業の共同開発、お茶の水女子大外部講師を行うなど多方面で活躍し、創業9カ月で1000万円の売り上げを達成。

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