「私は180cm・A型、父は160cm・O型、母は140cm・B型」 46歳で「両親との血縁関係なし」知った男性の"今" 14歳で家を飛び出した"違和感"の正体
東京都在住の江蔵智さん(67歳)は2004年、DNA鑑定により、両親との間に血縁関係がないことが判明した。「新生児取り違え」の当事者として、長年連れ添ったはずの両親は、実は「育ての親」であると明らかになった。
以来20年以上、江蔵さんは実親を探し続けてきたものの、核心にたどり着くことなく現在に至る。
ある日突然、両親との間に血縁関係がないと告げられたら、当事者は何を思い、その後どのような半生を歩むのか――。自身の出自を求め、奔走する江蔵さんの歳月をたどった。
「母はB型、父はO型、私はA型」
取材場所に現れた江蔵智さんは、テーラードジャケットがよく馴染む180cm近い長身だ。その一方で、江蔵さんの父は160cm、母は140cmほどだったという。
遺伝的に違和感を覚えるものの、DNA鑑定の結果を知る以前まで、江蔵さん一家は何の疑問も抱くことなく過ごしてきた。
それもそのはず。1973年の法医学論文によれば、1957年から1971年の15年間で、報告された新生児取り違えは全国で少なくとも32件に限られる。結果的に、江蔵さんはその稀有な該当者であったわけだが、まさか自分が巻き込まれているとは露にも思わなかった。
江蔵さんと両親との間に、血縁関係がないと発覚したきっかけは1997年にさかのぼる。
「母が更年期障害で血液検査をした際、これまでA型だと思っていた血液型が、実はB型だと発覚しました。父はO型で、私自身はA型。遺伝的におかしいと感じたものの、新聞記事で親子の血液型が異なる事例を読んだことがあったので、私も珍しい事例なのだと思い込むようにしました」
一瞬は疑念を抱いたものの、当時はDNA鑑定が200万円近くすることもあり、江蔵さんは検査を見送った。家族間でも血液型の話題には触れず、自然とこの一件は忘れられていった。


















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