高市首相の解散・総選挙戦略はリスクの高い賭け、選挙協力パートナーがなければ自民党に逆風となる可能性

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連立与党の足並みがそろわなければ、高市氏の大胆な賭けは裏目に出る可能性がある。野党は早期の解散・総選挙に不意を突かれ、準備不足との想定は、規模の小さい政党には自民党に対する有権者の不満をくみ取り、支持を切り崩す機動力があることを過小評価しているかもしれない。

早稲田大学の高安健将教授(政治学)は、高市政権に対する高い支持率が選挙での票に直結するとは限らないと指摘。高市氏は有権者が投票所に足を運んでくれそうだという、それなりに余裕のある調査結果を踏まえて解散に踏み切るのではないかとした上で、「そこはまさに賭け」なのだろうと述べた。

株が下落すると厳しい状況に

投資家は高市氏が勝利し、景気刺激を重視する政策が継続するとみている。積極財政で景気を下支えする一方、日本銀行による利上げは緩やかなペースにとどまるとの見方だ。

14日の為替市場で円は1ドル=159円45銭と18カ月ぶりの安値を付け、株式市場では日経平均株価が最高値を更新した。30年物国債利回りは13日に過去最高水準に並んだ。

金利の上昇は、長期的な財政健全性に対する市場の警戒感を示しているものの、株価が上昇を続ける限り、高市氏にとってはおおむね良好な状況が続くだろう。しかし、さらなる円安を食い止めるために為替介入に踏み切れば、そうした市場環境は一変する恐れがある。

東京大学の内山融教授(政治学)は、「円安や超長期金利の上昇を見ても、高市政権の積極財政へのリスクは市場がかなり示してきていると思う」と指摘。「仮に、株が下落してしまうと、政権にとって非常に苦しい状況になる」と述べた。

自公は政策面で必ずしも一致していたわけではないものの、公明党は候補者を立てない選挙区で自民党候補の当選を後押しする信頼できるパートナーだった。その見返りとして、自民党は比例代表で公明党への投票を支持者に呼びかけてきた。こうした協力体制の下、自民党は連立与党として過半数を確保し、公明党は国政への一定の影響力を保持してきた。

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