高市首相「冒頭解散」決断の危うすぎる全内幕、"自民党260議席"の皮算用と官邸独断専行に潜む"死角"
高市首相は14日夕、日本維新の会の吉村洋文代表らと首相官邸で会談。23日召集の通常国会の冒頭で衆議院を解散する意向を伝え、吉村氏も了承した。
その後、高市首相は鈴木俊一幹事長にも同様の意向を伝達し、鈴木氏も受け入れた。衆院選について「2月3日公示、15日投開票」とする日程案もあったが、高市首相は「選挙期間は短いほうがいい」と判断した。23日解散、2月8日投開票となれば、解散から16日後の投開票で、戦後最短となる。
これに先立つ連休明けの13日、政府は通常国会を23日に召集すると衆参両院の議院運営委員会理事会に伝えたうえで、持ち回り閣議で決定した。同理事会では冒頭に木原稔官房長官が23日召集を伝達した際、野党側から解散の有無をただされたが、「高市首相の専権事項だ」と述べるにとどめた。
その後、自民党側は同理事会で「解散報道があるが、高市首相から正式に解散表明がないので、事実関係を確認して日程を協議したい」と説明。施政方針演説を含む政府4演説などの日程を示さなかった。
野党は「党利党略」「経済後回し解散」と非難
野党第1党である立憲民主党の野田佳彦代表は13日朝、記者団に対して「時期を決めるのは総理大臣なので受けて立つしかないが、もし解散を宣言するなら内外ともこれだけ課題があるときになぜ政治空白をつくって解散するのか説明してもらわなければならない」ときちんとした説明を求めた。
また、同党の安住淳幹事長は記者会見で「党利党略だ。国民に届くはずの本予算を先送りしてまで、支持率が高いから有権者に自分たちに投票しろと言わんばかりの態度は決して容認できない」と批判した。
高市政権との連携を進めてきた国民民主党の玉木雄一郎代表は「通常国会冒頭での解散になると新年度予算案や関連法案の年度内成立は事実上無理になり、自民党との合意は実現が難しくなる。日本経済や物価高騰で苦しむ国民生活に大きな影響を与えることになり『経済後回し解散』と言わざるをえない。合意を当事者からひっくり返すことになれば、信頼関係が揺らぐ」と述べた。国民民主党が自民党との連携を見直せば、高市首相が期待した参院での過半数はなくなる。
ただ、玉木氏は立憲民主党との候補者調整について「違うことを言っていた政党が、選挙になったら調整するという考え方自体に有権者は不信感を持っているし、政治不信の源にもなっている。調整を否定はしないが、大義もないのに調整するのは、かえって議席を減らすことにつながる」と選挙協力を否定した。
また、高市総裁誕生で連立離脱を決断した公明党の斉藤鉄夫代表は「円安が進み、経済が大変な状況のときに、国民生活をないがしろにする解散ではないか。大義はないが、しっかりと受けて立って選挙の準備をし、国民の信頼を得る結果を出したい」と決意表明。併せて「これからは比例代表中心の戦いになる。党が単独で小選挙区で勝つのは非常にレベルの高いことであり、勝てるかどうかを党として見極めて決めたい。今週中にも結論を出したい」と語った。
共産党の田村智子委員長は記者会見で「高市総理大臣自身が新年度予算案を通すことで暮らしを豊かなものにすると年末年始から表明していたことと矛盾し、つじつまが合わない。通常国会で論戦を行ったうえで国民に信を問うのが当たり前で、それをやらないとしたら本当に自分勝手で、党利党略の解散でしかない」と厳しく批判した。


















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