ドン・キホーテが「ジャングル陳列」を捨てた? 30~50代女性の本音"安くても汚い店は嫌"を受け……新業態で狙う全国400商業施設の"空白地帯"
「アンケートでは、『安いものは買いたいけど、チープで汚いお店に通っていると思われるのは嫌だ』という声があった。店名を『Re:Price』としたのは、単なる処分品ではなく、価格を再定義し、つけ直すという意味を込めたかったからだ」
棚に並ぶ商品は、社会課題である「廃棄ロス」の削減にも貢献している。賞味期限間近の菓子類や在庫の数量に限りがある化粧品など、全店規模の供給は難しくても数店舗分であれば確実に存在する魅力的な商品を、卸業者とウィンウィンの関係を築きながら仕入れ、提供している。
「1年間の周到な準備」と、実験・撤退の哲学
同社はこれまでにも「コスメドンキ」「お菓子ドンキ」「驚辛ドンキ」など、特定のカテゴリーに特化した小型店を次々と開発してきた。しかし、現在多店舗展開に至っているのは「キラキラドンキ」など一部に限られる。このスピード感について竹田氏は次のように語る。
「小型店の開発スピードは常にこのサイクル。まず実験を行い、その結果から『勝ちパターン』を見極めていく。一定のリスクを許容した上で、定量的な数字が合格ラインに達して初めて多店舗展開に舵を切るのだ。逆に言えば、実験の結果が芳しくなければ即座に撤退している」
象徴的な事例が、2023年にオープンしたPB専門店「ドミセ」だ。渋谷道玄坂の1号店を1年足らずで閉店させた判断も、この独自の基準に基づいている。まずは実験店で確証を得る――それは今回の「Re:Price」も例外ではなく、2024年12月の構想開始から、既存店での半年以上の実証実験を経てエビデンスを積み上げてきた。
今後の展望について、竹田氏は慎重ながらも前向きだ。
「出店はまだ実験段階で、多店舗展開は未定だ。最大のポイントは『スポット品の安定供給』が継続できるかどうか。あえて約66坪という小さな坪数で勝負に出たのも、このサイズ感なら常に魅力的な商品を揃え、供給責任を果たせると踏んでいるからだ」
商品の入荷が予測しきれない「予測不能さ」こそが、ターゲットに「いつ来ても新しい発見がある」という鮮度を提供し続ける源泉となる。
まずは1号店で実績、オペレーション、供給網をシビアに検証する。竹田氏は「現在の反響は合格点」だと言う。すべてをクリアし、多店舗展開の再現性が証明されたとき、国内に400以上存在する「空白の商業施設」へ一気に出店を広げる攻勢が始まることになる。
(記事は社長就任前のもの)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら