無人タクシーの導入と商業化は予想以上に困難、カリフォルニア州の停電で起きた「災害時に交差点で立ち往生してしまう」という難点
しかしこうした遠隔支援システムには限界がある。ジョージ・メイソン大学の自律性・ロボティクスセンター所長で、米国の道路安全規制当局元顧問のミッシー・カミングス氏は、今回のウェイモの停止事例によってロボタクシー運営会社がこうした技術をどう使うのかを規制する必要性が浮き彫りになったと話す。
カミングス氏によると「遠隔運用の本来の目的は、システムが本来の反応を示さないときに人間が対応するという点にある。連邦政府は遠隔運用を規制すべきだ」という。同氏は「何らかの壊滅的な不具合が起きたときには、遠隔運用で確実にバックアップできるような態勢を整える必要がある」と語った。
ロボタクシーの試験および商業展開を規制・許可しているカリフォルニア州車両管理局(DMV)とカリフォルニア州公共事業委員会は今回の事案を調査している。DMVは、緊急対応に関連する措置についてウェイモや他の自動運転車メーカーと協議している。遠隔ドライバーが「安全性、説明責任、対応力の高い基準」を満たすことを確保するための規制を策定しているという。
導入と商業化は予想以上に困難
完全自動運転車は、技術の安全性を確保するために多額の投資が必要なほか、衝突事故後の世論の反発で多くの企業が事業停止に追い込まれるなどしており、その導入と商業化は予想以上に困難であることが分かってきた。
23年にはゼネラル・モーターズ(GM)傘下クルーズのロボタクシーが歩行者を引きずるという事故が発生。規制当局が事業免許を取り消し、最終的に同社は事業を停止した。
それでもテスラが今年初めにテキサス州オースティンでサービスを開始し、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が急速な事業拡大を打ち出したことで、ロボタクシーは再び脚光を浴びている。09年にグーグルの自動運転プロジェクトとして始まり、ゆっくり着実に成長してきたウェイモも、拡大のペースを速めている。
2500台を超える車両を抱えるウェイモは、サンフランシスコのベイエリア、カリフォルニア州ロサンゼルス、アリゾナ州フェニックス都市圏、テキサス州オースティン、ジョージア州アトランタでサービスを展開している。
ウェイモは、車両に運行を指示する確認プロセスは初期の配備段階で確立されたもので、今の規模に合わせ改良を図っていると説明。「特定の停電状況」を車両に伝え、「迷うことなく走行できる」ようにシステムを改めているという。
カミングス氏とクープマン氏は、運行する自動運転車両が一定の規模を超えた運営会社には、大規模障害に対処する十分な能力を持たせるため追加の認可要件を課すべきだと主張する。
クープマン氏は「これが地震だったら大きな問題になっていただろう。今回は、本格的な危機を前にした警鐘にすぎない」と述べた。
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