【ニスモが培った経験とブランド価値の再定義と海外展開】日産が第2世代「GT-R」を核としたレストア&レストモッド事業を強化する意図

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NISMO(ニスモ)やAUTECH(オーテック)などのブランドを展開し、日産車の部品設計・製造・販売・セッティングを行っている日産モータースポーツ&カスタマイズ
NISMO(ニスモ)やAUTECH(オーテック)などのブランドを展開し、日産車の部品設計・製造・販売・セッティングを行っている日産モータースポーツ&カスタマイズ。2022年4月にオーテックジャパンと統合し、新会社として日産モータースポーツ&カスタマイズを設立(写真:筆者撮影)

ひと粒で二度おいしいってお菓子のコマーシャルがあった。自動車でもそんなビジネスがある。

旧車のレストレーション(いわゆるレストアと呼ばれる車両の復元作業)がそれ。とくに欧米の自動車メーカーは熱心に取り組んでいる。

日本のメーカーもそこに注目している。

日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(以下・NMC)が好例。同社では2025年12月に「GT-R」などを対象にした事業計画拡充を発表した。

【写真】ニスモブランドでのレストア&レストモッド、さらにチューンナップ事業の拡大を進める日産モータースポーツ&カスタマイズ(11枚)

自動車メーカーが取り組むレストア事業とは

いわゆる旧車ビジネスとして、私が最初に取材したのは、1990年代の英国「ブリティッシュ・モーターインダストリー・ヘリティッジトラスト」。ローバーやオースチンやトライアンフといった英国ブランドの旧車の認定(正しく修理されている証明)や、レストレーションを行っている。

私がずっと憧れている「ローバーP5クーペ」(1962ー73年)も、きれいな状態の車両が何台もあったので嬉しくなった。販売もしていると聞いたが、たとえコストをかけて英国から日本に持ち込んでも「補修部品の入手とかいろいろ手がかかる」と知り合いの英国車専門のメカニックに諭されて断念したものだ。

ジャガーやランドローバーやレンジローバーには「ジャガー・ヘリティッジトラスト(ジャガー・クラシック)」があり、フルレストアした車両を保証つきで販売もしている。

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