スマホ新法施行後のiPhoneを実際に使って見えた利点とリスク──外部アプリストア解禁や決済自由化で何が便利になり、何が不安になるのか
AltStoreでもすでにアプリは並んでいるが、説明が不十分だったり、リンク先はいきなり英語サイトのみだったり、インターフェイスがアップル流の完成度の高いものではなかったりするので、やはり現場は『自己責任』の世界であるように感じる。
今後、Epic Gamesのようなゲーム会社の代替アプリストアも増えていくだろうし、そういう大会社のストアであれば完成度は高くなっていくだろう。しかし、そうなると課金管理は分断されるので、ファミリー共有や、スクリーンタイム、返金申請が可能であること……などが、アップル側で行えなくなる。そのあたりは危惧されるところだろう。
ただ、スマホ新法は、子どもの保護に関してはアップルに裁量を残してくれたので、年齢レーティングはキチンと動作する。子ども向けアプリのカテゴリーや、13歳未満のユーザーが使用するアプリは外部ウェブで取引が完了するリンクを持てない。また18歳未満のユーザーは購入前にペアレンタルゲートを使う必要があるので、子どもの年齢をちゃんと登録してアップルアカウントを運用していれば、「子どもがゲーム内アイテムを大量に買ってしまった」というような類いのトラブルは発生しないはず。ただ、App Storeのアプリだけを使っている時よりは、確実にリスクは増えると言えるだろう。
Kindleアプリに外部リンクが表示されるようになったのは便利かも
App Storeのアプリでも、決済に関しては代替手段や、外部サイトへ誘導することができるようになった。
たとえば、従来はAmazon Kindleアプリでは電子書籍を買えなかったが、スマホ新法施行後は外部リンク経由で購入することが可能になっている。以前は、このリンクもなかったので、ブラウザなどからAmazonのサイトにアクセスして購入し、その後にKindleアプリで読む……という手順が必要だった。


















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