一方フリースクールとは、一般的に不登校の子どもに対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設を言います。その母体も、個人的な思いから開校したところから、学習塾を母体とするところ、大手企業や学校法人が運営しているところまでさまざまです。
不登校者数の増加とともにニーズも細分化
今回のフェアに参加したフリースクールの中には、24時間保育園からスタートして通勤前の早朝や、夜間の帰宅時間までの延長預かりも可能なスクールもありました。これは不登校の低年齢化が広がっていることから生まれたニーズなのでしょうか。
また、「私立中高一貫校に在籍している生徒が週1、2回フリースクール通うことでかろうじて学校に通い続けられているケースもある」という小規模フリースクールの代表は、「楽しく前向きに休み、次のことを考えられる場所でありたい」と話していました。あまり表には出ませんが、受験を経て中高一貫校に入っても不適応を起こすこともあるわけで、フリースクールはそういう子どもたちの受け皿にもなっているのです。
以前この連載でも取り上げましたが、近年不登校の小中学生が安心して学べるよう、文部科学大臣の指定を受けて全国に柔軟な教育課程を編成・実施する「学びの多様化学校」が設置されるようになってきています。当日は、不登校を考える親の会からスタートしたフリースクールの東京シューレが開校した学びの多様化学校、東京シューレ江戸川小学校・葛飾中学校も参加していました。
また、近年増えている通信制高校のサポート校が一体となったフリースクールや、全国に2万人以上の生徒がいるという通信制高校を運営する学校法人が中等部初等部を開校していたり、高校だけでなく通信制大学の学習サポートも行うスクールがあったり、こんなところにも年齢を問わず既存の学校教育のルートではない道を選ぶ子どもの増加を感じると同時に、受け入れ側も多様になっていることを実感しました。



















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