不登校「12年連続増加」の傍で増える"学校以外の学びの場"、フリースクール・オルタナティブスクール・学びの多様化学校って実際どうなの?

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東京都内の多様な学び場が集結するフェアの様子
熱心に話を聞く保護者(写真:東京都フリースクール等ネットワーク)

東京都はフリースクール等の運営者と利用家庭に助成

このように賑わっていた会場ですが、他会場では、セミナーやトークの部屋が同時に開かれていました。

その一つで話題になっていたのが、二重在籍(スクールだけでなく近隣の小中学校に在籍しなくてはならない)の問題。フリースクールやオルタナティブスクールは一条校ではないので、義務教育段階では地元の学校に在籍しなくてはならず、通っている実態がなくても卒業はその学校になります。学校側の対応は以前よりスムーズだという話を聞きますが、どうしても正規ルートから外れているような印象を持たされるのも事実です。

一方で、学びの多様化学校が公教育として認められていたり、渋谷区では特区としてカリキュラム改変をしてオルタナティブスクールと似たようなプロジェクト学習をしたりしているわけで、教育機会確保法(不登校の子どもや義務教育を十分に受けられなかった人に対し、学校以外での多様な学びの場を提供し、個々の状況に応じた教育機会を保障する法律)の観点からも、フリースクールやオルタナティブスクールやそこを利用する家庭にも何らかの支援が必要ではないかという声が以前からありました。

東京都フリースクール等ネットワークは、子どもの学ぶ権利を保障し、安心して学びを選択できる社会にするために、学校外で学ぶことへの公的支援と社会的認知向上を目指して活動をしてきたということですが、その成果もあってか、東京都では、2024年からフリースクール等支援事業を行っており、対象施設に通う小中学生の保護者に対して最大月額2万円の助成金を支給しています。助成にあたっては、当然助成を受けられる要件が決まっているので、助成を受けている施設は一定の質の担保があると言えるでしょう。

令和7年度 東京都フリースクール等利用者支援事業(助成金)児童生徒通所施設一覧(PDF:483KB)

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