正論で論破する人は「真のリーダーになれない」 立場が上がっても藤田晋が守り続ける、人を動かすための"苦行"
誰しも自分に関心を持ってくれる人のことが好きだ。この本には、「誠実な関心を寄せる」「関心のありかを見抜く」と、人に好かれるために大事なことが書かれている。
そんなリーダーは嫌だ
また、相手を説得したいなら、むしろ「議論を避ける」「誤りを指摘しない」というのも大事な話だ。この本は「盗人にも五分の理を認める」という話から始まるんだけど、犯罪人ですら自分は悪人ではないと大真面目に考えている。
ましてや普通の人なら尚更だ。言葉で説得しようなんて到底無理だというわけである。SNSで毎日のように、自分の正論をぶつけ、誰かを批判し、ケンカしている人たちに教えてあげたい。
私が学生時代に読んだこの本から会得したものは、その後の社長人生を左右するレベルのものだった。「人を動かす」とは言葉の通り、リーダーシップの本質だと思う。しかし、それを今もなお実践し続けるのは、苦行に近い。
もし、私が今すぐ欲望をありのままに解放することを許されたらどうか。自分の考えを一方的に喋りまくりたいし、相手の関心あることなんて興味ないし、相手が間違っていたらズバリ指摘したい。やれば、さぞかしスッキリするだろう。
でも、そんなことはしない。「人を動かす」ために辛抱強く相手の話に耳を傾ける。分かっていても、そんな忍耐力のある人は、経営者の中でも少ないのではないかと思う。
私も年齢を重ねるごとにだんだん難しくなるのを感じる。自分の方が詳しかったり、年齢や立場が上だったり、お金を払う側になると、我慢して相手の関心ごとや言い分に耳を傾けるのがバカらしくなるからだ。もう相手に好かれなくていいやと思うこともある。
でも、目の前の取れるオセロに飛びつくように己の欲望のままに我を通せば、嫌われたり、周りから人がいなくなったり、最終的には全てをひっくり返されることになるだろう。そんなリーダーは嫌だ。ならばこの仕事を続ける限り、私は学生時代に読んだ本の教えを守って生きていくしかないのである。
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