中学受験2026、「偏差値と入りやすさ」にみる"真の穴場校"はここ!広報上手な人気校に隠れがち?中央大横浜と白百合、城北に注目すべき理由

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城北学園の文化祭に行った保護者がいう。

「声をかけた生徒全員が、こちらの目を見て、賢くきちんと話ができる。こういう学校は実は珍しい。明らかに学習面以外での教育が施されているように見えた」

板橋や埼玉には「城北学園の受験対策に強い」をうたう塾がいくつか存在する。「わが子を城北学園に入れたい」という固定ファンがいるわけだ。また、巣鴨も改革が進み、若い教師が増えており、かつてとは違う校風になってきていて、人気が高まっているが、偏差値はまだそこまで高騰していない。

狙い目の「進学校兼付属校」は中央大横浜

さて、今、中学受験では「大学受験は総合型選抜が主流になる。総合型選抜対策は難しそうだから、中学の段階で早慶の附属に入れなくては」という発想をする保護者が実に多い。

正直、それは間違った発想である。大学入学者の半分以上が推薦入試で入学しているが、総合型選抜は24年の段階で全体の16%だ。推薦入試が拡大する中で増えていったのは指定校推薦なのだ。

東北大学が50年までにすべての入試を総合型選抜にするといっているが、同時に「学力重視の推薦入試」ともコメントしている。25年には文部科学省も推薦入試で学科試験を課すことを認めた。今後はより総合型選抜も学力重視になっていく。

大学が望むのは「入学後にちゃんと勉強をしてくれる学生」なのだから、学力が高ければ、大学進学に困ることはない。ゆえに「総合型選抜が不安だから、中学から付属校に入れたい」は的外れな発想といえよう。

一方で、付属校は進化しているので、お薦めである。ある大学の入試担当者が「一般選抜、指定校推薦、内部推薦、総合型選抜で同じ学力の学生を確保するのが理想」と話していた。これはすべての大学の目標であろう。

そうなると、付属校からの内部進学者にも一般選抜の学生と同じ学力を求める。それに応じて、付属校は生徒たちの学力を「一般選抜で合格できるだけのところ」まで伸ばそうとする。ようは「付属校に入ったら勉強しないで済む」という時代は過去のものだ。そのため、中学受験を終えて付属校に入った生徒たちは「遊べると思って受験を頑張ったのに騙された!」と嘆く。

その付属校の中でも、進学校としても機能していて人気なのが早稲田だが、2月1日の偏差値は65。麻布65、武蔵65。御三家と同じレベルの難易度で少しも狙い目感はない。

一方で注目は中央大学附属横浜。難関進学校の併願としても人気が上がっている。理系教育に力を入れており、国立大学や医学部、薬学部への進学も目立つ。2月1日午前の偏差値は57である。

一方、サレジオ学院の偏差値は61、が64、鴎友学園女子が62。これらの進学校の中央値がMARCHと考えると、「ほぼ全員、中央に進学できて、ほかの大学も受験できる」中央大横浜は魅力的ではないだろうか。

ほかの付属校も学力が伸びる指導をしているから、今後はさらに外部受験のチャンスが増えるのではないか。条件次第だが、内部進学の権利を持ったまま外部受験ができる学校も増えている。

激戦が続く中学受験だが探せば比較的「穴場」はある。メディアやSNSの情報ではなく、実際に足を運んで、学校に質問をするなどもして、本当に「わが子を伸ばしてくれる学校」を受験校として是非選んでほしいと切に思う。 

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。
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