迷惑系と誤解され炎上したことも…『年齢確認』でバズった中毒者続出の《縦型ショート動画》→制作者が「意見対立を生む内容」あえて入れる訳
三野龍一氏は、当時の状況について、「中傷するようなコメントが多く寄せられ、役者の赤間さんが『こういうことのために活動するのはつらい』とおっしゃっていたこともあるほど、苦悩の時期です」と振り返っています。
2023年9月末に投稿された『痴漢冤罪』は、当初、隠し撮りかと誤解されてXで炎上しました。三野氏は、「あの設定は、本来あり得ないと思うのです。どうすれば本物らしく見えるかという撮り方はしましたが、冷静に考えれば不自然な設定ではあります」と述べています。皮肉にも、この炎上がバズを生み出し、「こねこフィルム」が広く認知されるきっかけの一つとなりました。
炎上はやはり非常に不快だと感じながらも、三野氏は、「一つの気づきや、考えるきっかけになることを投げかけたいという気持ちで、作品を作っているつもりなのです」と、制作の意図を語っています。
意見の対立を生む作品を意図的に作る理由と「変わらないスタンス」
「こねこフィルム」の作品は、決して『年齢確認』のような「かわいい」「コミカル」といった印象だけが本質ではありません。彼らは『痴漢冤罪』や『席奪う男』のように、正解が一つではない、意見の対立を生むような内容を意図的に盛り込む作品も制作しています。
これは、作品の中で描かれる状況を見て、視聴者が「自分はこうだ」と思わず意見を表明したくなったり、深く共感したりするようなコンテンツを創造したいと考えているからです。多様な解釈をする人がいて、作品の個性について好き嫌いの意見があるのは当然だと考えています。
とある動画が炎上した際には、スタッフと役者が全員入っているグループLINEで徹底的に議論しました。話し合いの結果、謝罪文ではなく、声明文を出すことに決めました。
その後の動画についても、安全策を取るべきか、攻めた企画にするべきか悩んだ末、「こねこフィルムに変わってほしくない」「尖った部分や、ドキッとするところが好きだ」という視聴者の肯定的な意見が多かったこともあり、「変わらないスタンスでいこう」という結論に達して次の作品をアップしたといいます。
彼らには、自分たちのクリエイティビティが世間の雰囲気に曲げられてはいけないという強い思いがあります。他人に配慮することは大前提として大切ですが、それが度を過ぎて、忖度するような企画になってしまっては、やる意味がなくなってしまう。これは「こねこフィルム」の根幹にかかわる問題だったため、さまざまな人の視点を取り入れるために、みんなで話し合って決断したと言います。
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