最後は国内に目を向けてみよう。26年は国政選挙の予定がない年である。とはいえ、高市内閣は高支持率である。永田町界隈では、「なるべく早いうちに解散・総選挙を」という声が高まっているらしい。
ただし筆者は、「選挙があるとしたら27年春かなあ」と考えている。それというのも、高市首相は近いところで言えば菅義偉首相と同様に、「とにかく仕事がしたい人」であって、選挙よりも政策遂行を優先しそうに見えるからである。
仮に解散・総選挙に打って出たとして、衆議院選挙で与党が300議席以上の大勝利になったとしても、参議院で過半数割れしているという現実は変わらない。参議院選挙はとにかく28年夏までやってこないのだ。
26年は政局より政策、解散総選挙は27年?
そこで27年春というシナリオが浮かんでくる。自維連立合意を読んでみると、とにかく向こう 2年間に実績を積み上げよう、という意図が透けて見える。それというのも、吉村代表の大阪府知事としての任期は 27 年 4 月まで。そこで27年春の統一地方選挙に合せて解散すれば、維新の会にとっては非常に好都合となる。
そしてまた、高市氏の自民党総裁としての任期は27年10月までである。27 年春の総選挙に大勝ちすれば、総裁選における無投票再選が現実味を帯びてくる。これが高市内閣の基本シナリオになると思うのだ。
もう1つ、極めて現実的な問題として、定数削減問題を抱えたままで解散・総選挙を急いだ場合、自民党が公明党を完全に敵に回してしまうことになりかねない。今はまだ長く続いた自公連立時代の余波が残っていて、選挙区によっては協力が期待できそうなところもある。その関係を切ってしまうのは、さすがにもったいない。26年は「政局よりも政策の年」になるのではないだろうか。
最後にささやかな朗報をお伝えしておこう。もう一度戻って、26年のカレンダーの9月をご覧あれ。2026年は11年ぶりにシルバーウィークが復活する。9月19日から23日までは何と5連休。休みの計画は早めに立てておきたいものである(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。



















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