大谷翔平が参戦「WBCチケット」購入難易度が限界突破! 「待機人数」20万人を超えの異常事態

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11月15日に行われたWBCの前哨戦の「日本対韓国」戦は主力選手が出ていないにもかかわらず2試合とも超満員になった。

長々と紹介してきたが、2023年のWBC東京プールに端を発した「チケット狂騒曲」のど真ん中に、大谷翔平がいるのは間違いない。「大谷一択」といっても良い。

23年のWBCでは、ダルビッシュ有も注目の的になっていた。しかしダルビッシュは今年11月に2度目のトミー・ジョン手術を受けて来季全休が決まった。当然、来春のWBCにも出場しない。

前回大会で、愛嬌ある母親ともども一躍注目の的となったカーディナルスのラーズ・ヌートバーも両かかとの手術でWBC出場は難しくなった。

大谷翔平の出場は「死活問題」

そんな中で、筆者は大谷も来年のWBCに出場しないのではないか、と思った。ワールドシリーズで連覇をしてロサンゼルス市街の優勝パレードを終えて、ドジャースタジアムに戻った大谷は、大観衆に向かって「3連覇」を誓ったのだ。

2026年、彼の最大の目標は「ワールドシリーズV3」であって「WBC連覇」ではなかった。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も大谷、山本、佐々木の「日本人選手3兄弟」のWBC出場に関しては、歯切れの悪い発言に終始した。大谷翔平は来春のWBCに出場しないのでは?

そんなもやもやした空気を払拭して11月25日、大谷は「WBC参戦」を明言。リモート会見も開いて、意気込みを語った。

この背景には、過熱する「日本マーケット」の存在があったのだろう。すでに、かつてないようなチケット争奪戦が起きている。ここで「大谷不出場」となったら、払い戻しを求めるファンが出るなど、大混乱が起きる。
主催者のWBCIにとって、東京ラウンドの収益は非常に大きい。大谷が出場しないとなると、グッズの売り上げにも大きな影響が出る。

さらに、並みいる日本のテレビメディアを押しのけて150億円を投じて独占放映権を獲得したと報じられるNetflixにとっても、大谷が出場するかしないかでは、日本での市場拡大戦略に大きな齟齬が出る。

「大谷翔平が出るか出ないか」は、WBCで展開される様々なビジネスのステークホルダーにとっては「死活問題」と言ってよいのだ。

月並みながら、筆者は、不世出の大選手であり、もはや、その存在そのものが巨大な「ビジネスマター」となった大谷翔平に「ご自愛ください」という言葉を投げかけたい。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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