車体のデザインはシンプル。1両の長さは20m、側面4カ所に両開きの扉を備えた通勤電車のスタンダードなスタイルで、当時の主力だった6000系に準じている。初期のステンレス製車両では標準的だった、波状の「コルゲート」が側面の窓の上下にあるのが目立つ。
正面は、中央に貫通扉がある左右対称のデザイン。前照灯と尾灯を縦に並べた四角いライトが特徴だ。似たタイプのライトはほぼ同じ時期に造られた東武鉄道の9000系(1981年登場)や10000系(1983年登場)にも見られ、そのころのトレンドといえる。
登場時のカラーリングは、現在の「京王レッド」と「京王ブルー」の2色のラインではなくえんじ色の帯1本で、正面も白ではなく銀色だった。
「ソフト感」や「明るさ」意識
最近の車両と比べるとややゴツゴツした印象のある7000系。だが、初期のステンレス製車両に付きものだった、金属的な冷たい感じや角ばった印象をやわらげるための工夫も各所に見られる。
登場時のパンフレットによると、冷たさを和らげるため「正面や窓の周囲に、極力梨地仕上げの白色味のあるステンレス鋼板を用いています」。実際に、窓の周りはちょっと艶消し風の仕上げだ。前面のコーナー部分もFRP(繊維強化プラスチック)製のカバーで覆い「ソフトな感じ」を出したという。



















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