意外なところでは「戸袋窓」の存在も特徴だ。京王線ではほかの車種にもあるため珍しくないが、実は全国的に見るとステンレス製車両で戸袋に窓がある車両は多くない。
当時の業界誌には「オールステンレスの20m車としては初めて戸袋窓を設け、極力外光を取入れられるよう心掛けている」(『電気鉄道』第38巻第10号、社団法人鉄道電化協会)とあり、内外装ともに「ソフト感」や「明るさ」を重視したことがうかがえる。
現在は2両編成・4両編成・6両編成・10両編成が存在する7000系。1984年、最初に造られたのは5両編成だった。今では特急から各駅停車まで何でもこなす7000系だが、登場時のパンフレットによると新造の狙いは「京王線の各停使用車両(通称グリーン車)に代る大型車」。長らくの間、活躍の場は各駅停車が中心だった。
その後増備が進むと、1987年デビューの車両からは側面のコルゲートをなくしたすっきりした外観にマイナーチェンジ。正面窓上の部分も少しデザインを変え、より洗練された印象になった。
機器も車内も大幅リニューアル
1983年に京王に入社した若葉台検車区指導技術掛の松浦浩一さんは、このマイナーチェンジ車の第1陣、7721編成・7722編成が入線したのと同じ1987年に、井の頭線から京王線に異動したという。「7721と22は本当に、一緒に京王線に来たという感じで思い出がありますね」と語る。



















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