車両の編成もたびたび変わっている。1984年の登場時に5両編成だった車両はその後すべて1両増結して6両編成となり、その後8両編成、10両編成が造られたほか、短い4両編成、2両編成も登場した。
長い歴史の間には編成の組み替えも行われ、登場時とは番号が変わった車両も少なくない。「ちょうどリニューアル工事が進んでいるころに入社した」という若葉台工場研修担当の蓑祐史さんは、「当時は7000系でも従来の制御方式の車両とVVVFインバーターの車両があり、保守業務では覚えることが多かった。車号も覚えるのは複雑でしたね」と語る。
2010~2012年にも、それまで8両編成だった車両などを10両編成に組み替える工事が行われた。この際に登場したのが「7777」号車。ラッキー7が4つ並ぶ車両とあって、鉄道ファンには注目の的だ。2025年10月末からは、かつてのえんじ色の帯を再現した復刻塗装の車両も走っている。
「いぶし銀」のステンレス車
21世紀生まれの9000系と近い性能に生まれ変わり、活躍を続ける7000系。だが、完全に近年の新型同様かといえば、やはり「ベテラン車両らしさ」はあるようだ。
蓑さんは、「検査の際、9000系や最新鋭の5000系はほとんどデジタル化されているので少人数でできるが、7000系は1人1両ずつ、床下で弁類を圧力調整しながらやっていく」という。「手間はかかるけど、なんだか愛おしいですね」と松浦さんは語る。
近年は引退が進み、2025年12月時点では2両編成5本、4両編成4本、6両編成2本、10両編成8本の計118両が活躍する。2026年には新型の「2000系」も登場するが、京王電鉄広報部によると「直近で7000系を廃車する計画は未定」という。
主に各駅停車用として使われた時代が長く、京王線の中ではやや地味な存在として走り続けてきた7000系。だが、京王線初のステンレス車両として登場し、今も新型に伍して主力の一角を担う姿は、まさに「いぶし銀」の実力派といえそうだ。
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