新宿を起点に、八王子や多摩ニュータウン方面、そして高尾山へと路線網を伸ばす京王線。走る電車は、座席指定の「京王ライナー」に使われる流線形の「5000系」や、都営地下鉄新宿線にも乗り入れる主力車両の「9000系」など、やや丸みのあるつるりとしたデザインが目立つ。
そんな中でちょっと雰囲気が違うのが、現役最古参の「7000系」だ。車体に波状の「コルゲート」がぎらりと輝く、ちょっとゴツゴツした感じの車両といえば、京王線利用者なら鉄道ファンでなくても思い当たるかもしれない。
デビューは1984年。リニューアル工事によって車内や機器類は21世紀の新車と大差なく、今も特急から各駅停車まで主力の一角として活躍する。
「京王線初」のステンレス製車両
京王電鉄は、全国でもいち早くステンレス製車両を採用した鉄道の1つだ。1962年、渋谷と吉祥寺を結ぶ井の頭線に初めて導入。同線は1984年に全車両がステンレス製に統一された。当時は全国の鉄道にステンレス製車両が広がりはじめたばかりだった。
一方、井の頭線とは線路の幅など規格が異なる京王線系統は、しばらくステンレス製車両は導入されず、鉄道ファンに今も「名車」と呼ばれる5000系(1963年登場)や、長年の主力だった6000系(1972年登場)は鋼鉄製の車体だった。井の頭線が全車ステンレス製に統一された年、京王線で初のステンレス製車両としてデビューしたのが7000系だ。



















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