《馬のお尻》愛し続けて30年…気づけば競馬記者に 「理想の名尻は筋肉がハート型」と語る彼女、偏愛高じて身についた"勝ち馬見立てる観察眼"
仕事仲間の反応はどうだったのだろうか。志賀さんは「みんなゲラゲラ笑いながら読んでくれているようです」と照れつつ、こんな懸念があると教えてくれた。
「一緒に馬体診断をしているのが、競馬界でも権威のある先生なんですよ。私がふざけすぎているから先生の予想と温度感が違ってて。『読みやすいしおもしろいけど、おまえいつか怒られるぞ』と言われてます(笑)」
理想は「筋肉がハート型」。“名尻”を見抜く観察眼
「ふざけているから」と謙遜しながらも、志賀さんの馬体、いや、お尻を見る目は確かだ。理想的なお尻は「真後ろから見たときに筋肉がハート型になっている状態」だという。
「馬体が成長していくと、ゴム風船をふくらせたみたいに、お尻から後ろ脚にかけてみっしりと筋肉がつきます。動くたびにお尻の筋肉がギュッと浮き上がり、中央に溝ができるようになるんです。踏み込んだときにグッグッと筋肉が盛り上がるのを見ては、いいお尻してんなあって(笑)。逆に調子を落とすと筋肉がしぼみ、お尻がどんどん尖っていくんですよ」
鍛え上げられたモリモリの筋肉は、スピードスケート選手の太ももをイメージするとわかりやすい。志賀さんが中央競馬担当をしていた当時、最高の“スピードスケート尻”と目をつけていた馬がタイトルホルダーだった。
「クラシック3冠と呼ばれる、3歳馬にとって最も重要なレースがあります。タイトルホルダーはその1戦目である皐月賞で2着、2戦目である日本ダービーで6着と悔しい思いをしました。そのあと鍛えてお尻がどんどん立派になって、最終戦の菊花賞で優勝したんです。このときは、自分の見立ては正しかったんだと自信を持てましたね」
南関東競馬担当となった今、注目しているのが3歳牝馬プラウドフレールのお尻だそう。2025年10月に開催されたマリーンカップで優勝し、重賞4勝目を挙げた。マリーンカップは中央競馬と地方競馬に所属する馬がともに出走できる交流競走であるため、初の交流重賞制覇も達成している。
「ひと夏越して、お尻がひと回り大きくなってます。毛づやもよくなり、ツヤツヤのムッチムチなんです。筋肉がほどよく硬くて、ほどよく柔らかい。筋肉隆々で牝馬離れした筋肉美が素晴らしいですね」



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら