「借金7億、あるのは山だけ…」→「そうだ!ここで料理と酒を出したら最高だ」山奥の森を切り開いて"ジブリの世界"を作ったクレイジーな男の開拓記

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清流がさらさらと流れて見た目にも涼しげだ。ここで冷やされたビールが店で提供される(筆者撮影)

ゆるやかな時間が流れるこの風景は「まるでジブリの世界みたい」と訪れる人を魅了し、リピート客が絶えない。コロナ禍以降は外国人観光客がわざわざ足を運ぶようになり、その数も年々増えているという。

車で鳥取市内から1時間、大阪市内から2時間ほどかかる山深いこの場所に、日本全国のみならず海外からも合わせて一日100人以上の客が、はるばるやってくる。取材した平日には、関西以外にも東京、埼玉から客が訪れていた。インタビュー中には、インド人の家族が手のひらからニワトリに餌やりを楽しむ光景も目にした。

みたき園の創業は1970年。場所は、鳥取県南東部に位置する智頭町、芦津渓谷の最奥部・芦津集落の深い山中である。芦津集落は町内最大の山林面積を有し、住民180人ほどが暮らしている。

【画像を見る】なんておいしそうなの…! 美しい「日本の原風景」でいただくこころ尽くしの山里料理

※外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

森のなかは柔らかな木漏れ日が差し込み、静かで、都会の喧騒を忘れられる。見わたすと母屋である古民家と風情の異なる6棟の庵、カフェが、園を囲むようにぽつりぽつりと点在している。(筆者撮影)
みたき園オーナーの寺谷誠一郎さん(右)、女将・節子さん(中央)、若女将・亜希子さん
みたき園オーナーの寺谷誠一郎さん(右)、女将・節子さん(中央)、若女将・亜希子さん(筆者撮影)

森に再現された里山の原風景と、すべて手作りの山菜料理

みたき園が多くの人を惹きつけるのは、この素晴らしいロケーションだけではない。従業員や集落の住民たちによるこころ尽くしの山里料理だ。

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