中国のレアアース規制、自動車や防衛などの欧州産業は打撃を受けているうえに「中国への依存を減らす取り組みは容易ではない」
中国が重要なレアアース(希土類)の輸出を規制する中、欧州連合(EU)は短期的に緩和を引き出す手立てが乏しいとみられる。自動車や防衛などの欧州産業は打撃を受けている。
事情に詳しい関係者によると、EU高官は加盟国に対し、中国への依存を減らす取り組みは容易ではなく、EUの経済安全保障計画もこれまでのところ十分に機能していないと伝えた。
中国は、電気自動車(EV)用バッテリーから防衛製造まで幅広く使用されるレアアース磁石の出荷を制限しており、企業には輸入許可の取得を義務付けている。関係者によれば、EUはトランプ米大統領と中国の習近平国家主席が10月に合意した新たな輸出規制の一時停止で恩恵を受ける見通しだが、4月に導入された既存の規制は引き続き適用される見込みだという。
匿名を条件に語った関係者によると、ここ数日間に行われた中国とEUの担当者交渉では、目立った進展は見られなかった。
欧州委員会のギル報道官は、欧州産業にとっての確実性を高め、手続きを簡素化すべく、中国とのレアアース輸出に関する協議が活発化していると述べ、こうした取り組みは今後も続けていくと語った。
中国商務省の何亜東報道官は6日、記者団に対し、「中国と欧州は広範な共通利益を有しており、通商協力で大きな可能性を秘めている」と述べ、「中国は、EUとの互恵的な協力を深め、あらゆる経済・通商協定の模索に前向きだ」と続けた。
著者:Alberto Nardelli、Jorge Valero、Jenny Leonard
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら