動画の総再生数"270万回"「マンジャロ」を安易に使う人に起こる健康被害の中身――薬剤師タレント「オンライン診療を受けてみた」結果は?

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マンジャロは2型糖尿病の治療薬なので、血糖値を改善し、脂肪分解を促進する作用があります。その過程で「食欲が落ちる」という副作用が特徴的に表れるため、「食欲がなくなってやせられる」とされ、ダイエット目的で使用する人が増えているのです。

マンジャロを安易に使うリスク

繰り返しますが、マンジャロはあくまでも2型糖尿病の患者さんのための薬。健康な人が使用することは想定されていません。そのため、使用すると、より重篤な副作用を起こすリスクがあります。

主な副作用は、食欲減退、嘔吐、下痢、低血糖症状などです。

低血糖症状とは血糖値が極端に下がった状態で、倦怠感や集中力の低下、動機、震え、意識障害などが表れます。

また、マンジャロは膵臓から分泌される血糖値を下げるホルモン、インスリン分泌を促進する薬であるため、過度にインスリン分泌が促進さることで膵臓に負担がかかり、急性膵炎を引き起こす可能性もあります。

さらに、糖尿病治療に詳しい医師によると、実際の現場では「脱水症状による急性腎障害で救急搬送されるケース」が最も多いそうです。マンジャロの副作用により食欲が落ち、嘔吐、下痢を繰り返すことで脱水症状になり、腎臓に深刻なダメージを与えてしまうというのです。

イギリスでは2024年に死亡事例も報告されています。

これを見ると、58歳の看護師の女性が、マンジャロを2回使用したあとに死亡。死因は多臓器不全・敗血性ショック・膵炎で、死亡診断書にはこの薬による影響も記載されています。

BBCのニュース(画像:BBCのウェブサイトより)
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