仏大統領選、「消去法」で勝利したオランド氏、動揺する金融市場

フランスで17年ぶりに社会党政権が誕生する。仏大統領選挙は6日に行われた2回目の投票で、野党・社会党のフランソワ・オランド候補が右派与党の国民運動連合(UMP)が推す現職のニコラ・サルコジ大統領を破って初当選した。閉塞状態の打破を強く願う国民の「反サルコジ票」がオランド氏へ流れ、同氏の勝利を後押しした形だ。

同国内で閉塞感が強まった一因は雇用環境の悪化。2007年に就任したサルコジ大統領は失業率改善を公約に掲げたが、実際には就任時の07年4~6月期の8.1%から11年10~12月期には9.4%まで上昇した。

特に深刻なのが若年層の就職難だ。グラフは欧州各国の若年失業率と、通学も仕事もせず職業訓練も受けていない、いわゆるニート(NEET)の比率を示したもの。ドイツやオーストリア、オランダなど財政状態が比較的健全とされる国に比べると、フランスは失業率、NEET比率ともに高水準なのがわかる。
 

■欧州各国の若年失業率とニート(NEET)比率(%)

(出所)欧州連合統計局データよりニッセイ基礎研究所作成


 4月22日の1回目投票で予想外の高い得票率を獲得し、オランド、サルコジ両氏に次いで第3位となったのが、極右政党・国民戦線のマリーヌ・ル・ペン党首。移民排斥など同党首の過激な主張に、職探しで不満を抱える若者の支持が集まり、予想外の「躍進」につながった。

有権者はサルコジ大統領の“品格”も問題視したようだ。08年にパリで開かれた国際農業見本市を視察した際、握手を断られた男性に対して浴びせた同大統領のひと言が象徴的だった。直訳するのもためらいがあるが、あえて訳すなら、「さっさと消えうせろ、この野郎」といったたぐいの内容。

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