仏大統領選、「消去法」で勝利したオランド氏、動揺する金融市場


 「豊富な知識や教養を身につけた文化人であることを大統領に求めるのが、フランスの国民性」(仏在住の日本人)だとすれば、サルコジ大統領は多くのフランス人の眼に“規格外”と映っていたようだ。

政権交代に動揺する金融市場

一方、オランド氏も「消去法」的な選択で次期大統領に選出された側面が強い。なかでも経済政策には不安が残る。財政立て直しでは歳出削減よりも増税に重きを置くのが伝統的な社会党政治家のスタンス。オランド氏が選挙戦で掲げた公約にも、5年間で教員の6万人増など財政出動の色合いの濃い政策が少なくない。

ドイツのメルケル首相は「欧州の財政協定に関していかなる再交渉も拒否する」と表明。3月に英国とチェコを除く欧州連合(EU)25カ国が調印した財政協定の見直しを唱えるオランド氏を牽制した。さらに、「構造改革による成長は望むが、赤字を伴う成長は望まない」とも発言。極めて厳しい緊縮財政路線からの軌道修正を模索する国々とは一線を画す姿勢を示した。

大統領選を受けた株式市場では売り先行。7日の日経平均株価は前週末比261円安と大幅に下落した。ユーロの枠組みを支えてきた「独仏枢軸」が今後も機能するのか。その帰趨を世界中の市場関係者が注視している。

(松崎泰弘 =東洋経済オンライン)

photo:Jean-Marc Ayrault CC BY-SA
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