SNSには"自己満カード"との声もあるが… 年会費10万円・国内初のビザ最上位ランク「三井住友カード Visa Infinite」はどんな人なら向いているか

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こうした背景を踏まえて、「Visa Infinite」の買い物利用枠は300万~9999万円の枠内で設定される。利用者の所得などによって利用枠は異なるものの、最大9999万円もの買い物がクレカで決済できるというのは驚きだ。

これらのことからまとめると、出張や旅行でよく海外に行き、特別な体験を通じて経験値を充実させていきたいというニーズを持つ、30代・40代の単身もしくは夫婦で、世帯年収の高い人が「Visa Infinite」の対象になると考えられる。

日本のGDP(国内総生産)に占める個人消費の割合は5割強。この比率で年間700万円をクレカで決済すると考えると、1400万円以上の世帯年収が必要になるだろう。

「Olive Infinite」を待つべきか否か

一方で気になるのが、三井住友銀行が26年5月に提供を予定している「Olive Infinite」の存在だ。

「Visa Infinite」の特典を採用しつつ、三井住友フィナンシャルグループの総合金融サービス「Olive」の特典も受けられるので、銀行サービスや証券サービスの利用などによって、得られるポイント還元が「Visa Infinite」より大きくなる可能性がある。

9月30日には「Olive Infinite リリース事前キャンペーン」がスタート。三井住友カードは、事前にエントリーして条件を達成することでVポイント3万3000ポイントがもらえるキャンペーンを26年4月30日まで実施する。

利用者はどのような基準で「Visa Infinit」か「Olive Infinite」かを選択したらいいのか。この疑問について、伊藤本部長は「『Olive Infinite』は三井住友銀行と一緒に使ってもらうことが前提。一方、『Visa Infinite』はクレカ単体で持て、他社の銀行口座でも利用していただける。それらを考慮して、どちらに申し込むか考えていただきたい」と説明する。すでに「Olive」を利用している人は「Olive Infinite」のリリースを待つという選択肢もあるだろう。

いずれにしても、「経済価値」と「体験価値」の両方を追求した「Visa Infinite」の登場によって、クレカを持つ目的が決済やステータスだけでなく、「特別な体験」にも重きが置かれたように感じる。このような付加価値は、今後発行されるカードにも影響を与えそうだ。

綿谷 禎子 ライター

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わたたに さちこ / Sachiko Watatani

情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。

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