東武とJR四国が「異例コラボ」意外に深い関係性 「スペーシアX」車内に「伊予灘」アテンダント
JR四国から提供を受けた計6両の客車は、香川県の多度津工場から、JR貨物の機関車が牽引する「甲種輸送」で埼玉県の熊谷駅まで運んでもらった。そこからは秩父鉄道を経由して自社の伊勢崎線・羽生駅に持ってきた。
東武鉄道車両企画課の百目鬼(どうめき)康典さんによると「万一のことを考えると、使わないでずっと停まったままだった車両をいきなり線路を走らせて関東まで持ってくるのはおっかない」と、輸送のための検査をJR四国と共同で実施したという。
客車から切り離した台車を南栗橋の自社工場にトラックで運んで分解・整備し、再び多度津に戻して客車に取り付け、甲種輸送に臨んだという。新車納入などでは車両メーカーがやってくれる甲種輸送に必要な申請書類も自ら用意する必要があった。
客車譲渡後も交流が続く
客車の譲渡を通じてJR四国とは「だんだん打ち解け合うようになって、譲渡の手続きが終わった後も南栗橋の工場まで見に来てくれたり、こちらから四国に行くときには会う約束をしたり」(百目鬼さん)と信頼関係を築いていった。

いまでは毎日運行しているSL大樹。日光・鬼怒川エリアの観光需要だけでなく、鉄道の運行を支える人たちの会社の枠を越えた交流など、想像以上の効果を生んでいるようだ。

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