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自分の心を守る「バウンダリー」とは何か。他者に踏み込み過ぎない、踏み込ませ過ぎないためのテクニックを知る

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自己と他者を区別する「バウンダリー(境界線)」を健全に保つためにすべきこととは?(写真:ilixe48/PIXTA)
自分の仕事のやり方をつい部下にも強制してしまう。あるいは、同僚が叱責されているのを見て心が締め付けられる、といった経験はないだろうか。こうした心理を読み解くキーワードが、「バウンダリー」だ。『心を病む力』(東洋経済新報社)の著者である上谷実礼氏が、他者との適度な距離感を見つけるためのバウンダリーの考え方を解説する。

自分と他者を区別するための境界線

生きづらさを読み解くキーワードのひとつが、「バウンダリー(境界線)」です。

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心理学では、自分と他者(社会を含む)を区別する境界が存在すると考えます。境界は、自分の領域を守り、他者の領域を尊重するために存在します。

私たちは環境から切り離されて生きていくことはできません。健全なバウンダリーは、状況や必要性に応じて強弱を変化させたり、他者との距離感を調整したりできる柔軟性のあるものです。そのことにより、自分を大切にしながら、適度に人や環境からの影響を受けたり、影響を与えたりすることができます。

バウンダリーが健全に機能していると、自分の領域を守るために、他者との適切な距離を取ることができ、また、境界を越えて相手の領域に踏み込むことも避けられます。

一方、不健全なバウンダリーは弱すぎたり、強すぎたりします。どちらも社会から大きな影響を受けているという意味で、社会への過剰適応の現われと言えます。

社会との境界が健全に機能していなければ、社会から必要以上に影響を受けやすくなり、また、社会への追随、迎合、同化なども起きやすくなります。逆に、人や社会と距離を取るために、頑丈すぎる境界線を引いてしまうと、環境とほどよく柔軟な関わりを持ちつつ生きていくことが難しくなります。

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【他者の感情をも同一視してしまう】

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