日経平均はじわじわ上値を窺う展開になる 専門家の憶測を排し「事実」に目を向けよ
もちろん、すべての企業の決算内容が順調というわけでなく、決算に対する失望から下げた銘柄も多々ある。しかし全般的には、中国経済の悪化の影響を過大視して右往左往したものの、実際の企業収益の状況はそれほど悪くない、という事実を確認して、最終的には株価が戻った、という展開だった。
郵政3社上場が与える影響は軽微
日銀の金融政策を巡る動きをまとめてみよう。「追加緩和がないと、株安、円高になって大変だ!と専門家が騒ぐ」→「投資家がそうした説に幻惑され右往左往する」→「実際に追加緩和がなかったが大した相場の波乱にはならなかった」→「波乱がなかったという事実に投資家が安堵する」という展開だった。
また、中国経済の悪化が日米等の企業収益に与える影響については、「中国経済の悪化で日米の企業収益は大変だ!と専門家が騒ぐ」→「投資家がそうした説に幻惑され右往左往する」→「実際の決算内容は思ったより堅調」→「その事実に投資家が安堵する」というものだった。
やはり重要なのは、専門家の憶測ではなく事実だ。
では、今週の国内株式市況についてふれたい。11月4日(水)の郵政3社の新規上場については、購入資金を手当てするための換金売り等はすでに終わっている。3社は配当利回りの高さなどから長期投資の観点で人気があるが、短期的な過熱もしにくいと考える。そのため、株式市況全般に与える影響は軽微と見込む。
それでも、実際に新規上場してどうなるか、様子を見たいという投資家は多いだろう。加えて6日(金)には米国で雇用統計発表(10月分)が控えているため、様子見の口実にはことかかない。3日(火)の日本市場は、私の結婚記念日を祝して休場となり(笑)、お休み気分も強いだろう。
自動車や総合商社など、大手企業の決算発表が続く。引き続き事実を確認して専門家の憶測を排していく市況展開となるだろう。徐々に投資家の不安が楽観に転じてくるのではないか。今週の日経平均株価は1万8800~1万9400円。時折小反落を交えながらも、じわじわと上値をうかがう展開になると予想する。
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