なぜ「timelesz」はこんなにTVに出ているのか? 異例すぎる"出演ラッシュ"ブレークの裏側
加えて「タイプロ」には、通常のオーディションにはない特色があった。
「タイプロ」の場合は、一から新しいグループをつくったわけではない。2011年に華々しくデビューしたSexy Zoneというグループの活躍、そしてその後経ることになった紆余曲折を知るファンも多かったことだろう。そのなかで、新メンバーにどのような人材が加わるのかという関心は、長年のファンにとってより強いものがあったに違いない。
また、ジャニーズのオーディションが公開されたというインパクトも見逃せない。
旧ジャニーズのオーディションは、一部の例外を除いて非公開。断片的に伝わってくることはあるものの、全体像はわからないままだった。それに対し「タイプロ」では、ダンス審査の進めかたなど、旧ジャニーズのオーディションの雰囲気が映像で目に見えるものになっていた。
現メンバー3人が審査する面白さ
timeleszの現メンバー3人が審査するという面白さもあった。普通オーディションというと、審査する側とされる側にどうしても上下関係ができる。むろん「タイプロ」でも現メンバーがプロの厳しさを候補者たちに伝えるような場面はあった。

一方で、3人は「仲間探し」ということを打ち出し、通常のオーディションではあまり見られない審査する側とされる側の対等な、打ち解けた関係も見られた。旧ジャニーズの人間関係のありかたをよく知るジュニア出身の候補者が参加したことも、その印象を深めたと言える。
つまり「タイプロ」には、よくあるオーディション以上のストーリー性、そして新しさがあった。
以前からのファンにとっては変化への複雑な思いを抱いた面もあったかもしれないが、「タイプロ」の実施は、新生timeleszがいきなり飛躍するうえでこの上ない助走の役目を果たしたように思われる。
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