「鍋に浮かぶシルバニア?」Z世代が夢中の"キャラ白玉"がじわじわ熱い理由

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左から藤井涼花(桜美林大学教育探究科学群3年)、白幡円佳(立教大学文学部文学科4年)、森川有咲(お茶の水女子大学文教育学部人間社会科学科4年)

今回の事例のように、白玉を使ったキャラクター料理は、加工の自由度が高いため、手の器用さのみならず、自分のクリエイティビティも表現でき、そして映える。

家庭でも気軽に挑戦できるというハードルの低さも、広く受け入れられている要因だろう。料理スキルのアピール合戦という嫌味な枠を超え、趣味や推し活の一環としても、キャラクター白玉作りはZ世代の間で人気になっているのだ。

「創作推し活」としての側面も

現役女子大生たちのレポートはいかがでしたでしょうか。SNSネイティブであるZ世代の多くは、SNSに何かを投稿し、周りから「いいね」を貰い、自己承認欲求を満たしたいと本音では思っています。

一方で、露骨な自慢をして、周りから「自慢するイタイ奴」と思われたくもないのです。こうした複雑なニーズを満たすのにうってつけだったのが、白玉だったわけです。

白玉で作ったキャラクターが自分の「推し」であれば、周りからの承認のみならず、自己満足感も満たされ、「推し活」としても成立します。

今後、白玉以外の食材でも、一見「作るのが簡単そうに見える食材」による「創作推し活」がZ世代を起点に広がっていくことが容易に想像できます。

さて、この次の「創作推し活」につながる食品や食材は何になるでしょうか?

原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』などがある。

原田曜平研究室 デザイン工学部UXコース インサイトデザイン研究室(https://yoheiharada-lab.com)

 

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