次のモデルはGT(グランツーリスモ)か? 無視できないランボルギーニCEOヴィンケルマン氏の発言を解く
対してヴィンケルマンCEOは、金融出身のドイツ人だけあって、もっとビシっとしている。
英語の表現でいうと、もっと「No Nonsense」な雰囲気がある。しかし、実績がともなっている。
最初のCEOの時期に、ランボルギーニ車の販売を300%に押し上げたとWikipediaにある。
2007年から2009年の不況の時だけは販売成績を落とした。が、フォルクスワーゲン傘下のランボルギーニは、すべてのモデルをヒットさせているといっていい。
とくに売れたのはウラカンだ。

「テメラリオの前には大ヒットしたウラカンがありますが、テメラリオに私たちはおおいに期待しています」
ヴィンケルマンCEOは言う。
「なぜなら、すべてが新しいのです。デザイン、シャシー、エンジン、ドライブモード……」
指を折るようにして、テメラリオの特徴をあげる。
「とてもスムーズに操縦できることが重要だと考えて開発しました。サーキットでは、驚くほどの性能を発揮します。つまり、あらゆるドライビングスタイルに対応するクルマです」
サイズ感を生かしたデザイン
「さらに……」とヴィンケルマンCEOは続ける。
「デザインの観点からみた今回のモデルチェンジ、私はとても気に入っています」

デザインについては、ウラカンよりホイールベースが伸び、全長も少し長くなった。12気筒エンジン搭載の「レヴエルト」と比べると、全長で241mm、ホイールベースで121mm、ともに短い。
シャークノーズと呼ばれる先端がとんがったような形状のフロント、2本のキャラクターラインが入ったボンネット、各所に配された六角形のモチーフ……。
レヴエルトの下に位置するテメラリオは、「コンパクトさを生かすべく仕上げた」とは、ヘッド・オブ・デザインのミティア・ボルカート氏の言。私はすぐそのことを思い出した。

ヴィンケルマンCEOは、さらに「もうひとつ、肝心な点があります」と言う。
「ランボルギーニ社として打ち出している“ディレッツィオーネ・コル・タウリ”という電動化戦略にのっとったモデルあることです」
レヴエルトを発表したときのことを振り返り、次のように続けた。
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