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「日本が乗っ取られる!」「移民で埋め尽くされるのでは?」と炎上状態に…《アフリカ「ホームタウン」騒動》を加速させた“真犯人”は誰だ?

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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「特別なビザの発給」は外務省も否定しているのだが、ナイジェリア政府がそのように発表し、現地メディアがそれを伝えたため、「移民受け入れ」と誤認され、それがSNS等で拡散してしまったようだ。

SNS上では、いまだにナイジェリア政府の表明を信じ、「移民反対」を叫ぶ声も多く、事態は沈静化しそうにない。

筆者は外交や国際交流の専門家ではないが、海外には頻繁に行っており、海外ニュースにも比較的目を通しているほうだと思う。あくまでもその経験からいうと、新興国や独裁国家の政府の表明は信用できないことが多い。現地メディアも同様だ。

現地政府やメディアが「日本との交流を実現した」ということを大々的にアピールするために、情報を盛ったのだろうということも推測できる。

日本でも政府や政治家がよく叩かれているが、少なくとも情報発信に関しては国際的に見てもマトモなほうだ。

「政府の発表だから」と安直に信じないほうがよい。JICAは、現地の情報を訂正するように求めているが、それが実行されるまでは事態はなかなか収まらないのではないかと思う。

JICAは、「アフリカ・ホームタウン」に関する報道や現地政府などの声明が「事実と異なる」と否定した(写真:JICAの公式サイトより)

日本のメディアは「間違った報道」はしていないが…

今回の件は、イギリス公共放送のBBC、イギリス紙ガーディアンも同様の報道を行っていたことが、誤解を加速させたようだ。

ちなみに、ナイジェリアは以前、イギリスの植民地で、公用語は英語である。イギリスは旧植民地国・地域の報道を厚く行う傾向があるが、しっかり裏取りしているとも限らない。「BBCが報道しているから正しいだろう」と考えるのは禁物だ。

一方で、日本のメディアはどうだったのだろうか? 筆者が把握している限りでは、「誤報」といえるものは見られなかった。

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【誤解を招きやすい表現も…】

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