桂CEOによれば、吉利汽車はエンジン車に関しては(外資系の合弁ブランドを除く)国産ブランドの中でシェア首位を維持している。
一方、EVおよびPHVに関しては2025年上半期に11.4%の市場シェアを獲得。1年前の2024年上半期には首位のBYDに27ポイントの差をつけられていたが、2025年上半期はそれを18ポイントに縮めた。

こうした実績をもとに、吉利汽車は2025年の通期の販売目標を271万台から300万台に上方修正した。
消費者の低価格志向に対応
吉利汽車の販売好調の背景には、自動車の買い換えを奨励する中国政府の補助金の効果に加えて、(中国景気が減速する中で)より低価格の商品を求める消費者の「ダウングレード志向」がある。同社が2023年2月に立ち上げたEV・PHVの専用ブランド「吉利銀河(ギャラクシー)」は、競合他社より低めの価格設定でこうした市場ニーズを取り込んだ。

なかでも2024年10月に発売した新型コンパクトEV「星愿」が大ヒットし、2025年上半期の車種別販売台数のランキングで首位を獲得。吉利銀河ブランド全体の上半期の販売台数を、前年同期の3.3倍の54万8000台に押し上げる立役者になった。
とはいえ、販売全体に占める低価格車の比率増加は、利益確保の面では不利になる。吉利汽車の上半期の1台当たり平均販売単価は9万6000元(約197万円)と前年同期より1万4000元(約29万円)目減りし、粗利率は16.4%と同0.3ポイント低下した。
(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は8月15日
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