「低い声と関西弁がいい」「なぜか説得力がある」“次期首相候補ランキング”の常連《高市早苗氏の演説》がなぜか気になってしまうワケ

テレビ中継の画面越しに突き刺してくる視線。街頭演説では、腹から響く声が群衆を一瞬で黙らせる。派手な衣装も大げさなジェスチャーもない。それでも「この人なら最後まで貫く」と感じさせる──。
各メディアの世論調査で「次期首相に相応しい人物」のランキングに名を連ねる、自由民主党の高市早苗衆議院議員。その背景には、言葉を超えた存在感の強さがある。
これまで積み重ねてきた経験が政策論争での強さを支えているのと同時に、声や視線、服装、所作──この4つの要素も、彼女の“迫力”を支えているのは間違いない。
要所に差し込まれる「関西弁」の妙
高市氏の最大の武器は「声」である。国会や街頭で耳に残るのは、腹から響く低めの声だ。語尾まで力が落ちず、聞き手には「この人は揺るがない」という印象を残す。
興味深いのは、標準語で淡々と政策を論じつつ、要所で関西弁を差し込む点だ。緊張感ある論理に生活感のある響きが混ざることで、語りに独特のリズムが生まれる。聴衆は「説明」と「本音」の両方を行き来することになり、その緩急こそが説得力を高めている。
声の高さそのものも、非言語戦略の要素である。高い声は感情的に響きやすく、権威を弱めるリスクがある。一方、低い声は安定感や信頼感と結びつきやすい。
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