どうなる新路線構想「神戸のロープウェー」の未来 まやビューラインには再び「存続の危機」も?

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震災後は摩耶ケーブル、摩耶ロープウェーともに神戸市の外郭団体(現在は、こうべ未来都市機構)が経営を引き継ぐことになり、両者の一体運営が可能になったことで、両者をまとめて「まやビューライン」と呼ぶことになった。足元では前回の記事で取り上げたように、地元の市民活動や、日本三大夜景の1つである摩耶山掬星台からの夜景を見る観光客などで、利用者数は回復してきた。

それでは摩耶ケーブル・ロープウェーを今後はどう活用するか。神戸市は、交通機関の面から六甲山上の再活性化を検討した有識者や事業者、行政関係者などによる協議会「六甲山・摩耶山の交通のあり方検討会」(座長・小谷通泰神戸大名誉教授)を2021〜23年度にかけて8回にわたって開催した。ここで指摘されたのは、市街地からケーブル駅までのアクセス強化だった。

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三宮からのアクセス強化

協議会の報告書は「短期的には、鉄道駅からケーブル山麓駅を結ぶ路線バスのダイヤの見直しにより、ケーブルとの乗り継ぎ利便性の向上を図る必要がある」と指摘。路線バスには「これから山へ向かうという楽しみを喚起するような車両を導入することが望ましい」という。

すでにJR灘駅から摩耶ケーブル駅に向かう路線バス「坂バス」は、摩耶ケーブルのダイヤに合わせて20分間隔で運転している。坂バスに乗ればスムーズに摩耶ケーブルに乗れるという印象は強い。これ以上できることといえば、三宮と摩耶ケーブルの直通バスを増やすかどうか、といったことだろうか。 

摩耶ケーブル
摩耶ケーブル駅と「摩耶ケーブル下」のバス停(編集部撮影)
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