転職で収入ダウンでも「ビットコインで積み立て投資」 家計が火の車でも”投資は別腹”感覚でいる人たちの他人事と笑えない発想

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小林さんの家計が赤字になった3つの原因

小林さんの家計が赤字に陥った原因の1つ目は、収入が減少したこと。給与が月額35万円から月額30万円になり、5万円収入が減っていました。給与がすぐに5万円増加する可能性はないとのことでした。

危機感を持った小林さんは副業で収入を増やそうと、すでに取り組み始めていました。あやしげな副業ではありませんでしたが、単価が低いものであったため、赤字を補填するには課題山積。ライフプランを考えるうえでは、安定的な収入としてはカウントしないことにしました。

赤字の原因の2つ目は、生命保険でした。小林さんは収入が減少したにもかかわらず、固定的な支出である保険の見直しをしていませんでした。

加入時と比べて年齢が上昇しているため、保険の見直しの結果として保険料が下げられるか不透明でしたが、検討はしてみるべき状況でした。

赤字の原因の3つ目は積立投資でした。「積立投資は家計が黒字で、余裕がある人がするものでは?」と不思議に思う人もいるかもしれません。が、家計相談を受けている限り、実はそうとも限りません。今回のケースでは赤字にも関わらず、積立を継続していました。

積立投資で手元資金がさらに不足する、という状態をイメージしてください。積立を止めてしまえば手元の赤字の一部は解消されるのですが、積み立てできていないことの不安が残ってしまいます。「こころの家計簿」は単純ではないのです。

小林さんの場合は、暗号資産の1つであるビットコインの積立を行っていました。ビットコインに投資している理由は「なんとなく」だそうですが、おそらく資産状況の「一発逆転」を狙ったものと想像されました。

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