アップルの中国事業、低迷から2年ぶりに脱出か 4~6月の売上4.4%増、景気対策の補助金効果で

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ただし、国補の適用にはいくつかの条件がある。購入価格が6000元(約12万5100円)を超えるハイエンド製品は対象外になるほか、1つのカテゴリーにつき1人1台にしか支給されない。さらに、補助金の上限は製品の購入価格の15%となっている。

iPhoneの上位機種は価格が6000元を超えるため補助金の対象にならない。写真は上海市のアップルストアの店内(同社ウェブサイトより)

アップルの主力製品であるiPhoneは、エントリーモデルを除いてメーカー希望価格が6000元を超えるため、国補の対象機種は限られてしまう。中国のネット通販業者は実売価格を値下げして国補を受けられるようにしたが、アップル自身の対応は大幅に遅れ、公式ウェブストアは6月にやっと国補に対応した。

市場シェア第5位を維持

市場調査会社IDCのデータによれば、中国のスマホ市場の総販売台数(出荷ベース)は国補の追い風を受け、2025年1~3月期に前年同期比3.3%増加した。しかしアップルは上位5ブランドの中で唯一、販売台数がマイナスという状況だった。

ところが4~6月期に入ると、競合他社の販売が需要の「先食い」の影響で減少に転じた一方、アップルはようやく国補の恩恵が表れてきた。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

IDCのデータによれば、中国のスマホ市場でシェア首位のファーウェイは1~3月期の販売台数が前年同期比10%増加したが、4~6月期は一転して同3.4%減少した。

それに対し、アップルは1~3月期の前年同期比9%減から、4~6月期は同1.3%減に改善。13.9%の市場シェアを獲得し、ブランド別で第5位のポジションを守った。

(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は8月1日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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