ガザの飢餓「意図的に食料と水が断たれる」「食料配給所に来た人を攻撃」…飢えを"紛争の道具"とするイスラエルの非道
MSFの医療チームは、GHFの拠点で負傷した人びとに加え、小麦粉を求めトラックを待つ間にイスラエル軍に繰り返し攻撃された数十人の人びとも治療してきた。
「数日前、シェイク・ラドワン診療所の救急室に、死亡者と負傷者を含む数十人が運び込まれました」と、プロジェクト・コーディネーターのウィルメンは話す。
その日、ガザ北部の診療所では、MSFと保健省の医療チームは、小麦粉の配給を待つ間に銃撃を受けた122人の患者を治療した。46人は到着時に死亡が確認された。

食料そのものがほぼ存在しない
また、およそ1週間前、病院の患者や医療従事者に食事を提供していたコミュニティ・キッチンの活動継続が困難となり、一部は数日間にわたり営業を停止している。
それにより、さらに状況が悪化している。たとえ食事が届くことがあったとしても、栄養価の高い食事を必要とする患者にさえ1日1食の米のみで、医療従事者にはほとんど何も提供されないこともある。
ガザでは食料はもはや“買えるかどうか”の問題ではない──ガザの多くの場所で、食料そのものがほぼ存在しない。

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら