動画視聴回数では実は参政党に肉薄、それでも自民党の「YouTube戦略」が失敗に終わった決定的要因
昨年から浸透が進んでいたSNS選挙の傾向に拍車がかかっている。YouTubeが“選挙のインフラ”として定着したといえそうだ。
では、これらの動画は誰が投稿したものなのか。投稿者を「政党」「候補者」「マスメディア(テレビ局、新聞社など)」「一般ユーザー」に分類し、投開票日までの累計視聴回数の内訳を出してみた。

なんと一般ユーザーが7割近くを占めている。選挙関連動画の膨大な視聴回数は、政党でもマスメディアでもなく、一般ユーザーが投稿した動画によるものが多かったわけだ。
「一般ユーザー」に支えられた参政党のYouTube
ただ、一般ユーザーの視聴回数で上位を占めるのは「虎ノ門ニュース」「高橋洋一チャンネル」「石川典行チャンネル」「中田敦彦のYouTube大学」など、政治系動画を多く扱うネット著名人のチャンネルで、一般人に分類するべきか迷うところだ。
また、なかには政党や立候補者を怪しい言葉でディスるショート動画をたくさん並べて視聴回数を稼いでいるチャンネルも、一般ユーザーの上位に食い込んでいる。選挙に乗じて収入を得ようという悪質な意図を感じた。
それ以外は、何者とも知れないチャンネルが並び、1000を超える。特定の政党を盛り上げたい投稿者もいるだろうし、選挙に乗じて視聴回数を稼ぎたいだけのチャンネルもあるだろう。
一見するとつかみどころがない「一般ユーザー」の動画だが、今回の参政党の躍進にどれくらい関係があったのだろうか。そこで、一般ユーザーの動画の中でタイトルに「参政党」「神谷」を含む動画を選び出して集計してみたところ、5114万回にのぼった。一般ユーザー全体で2億2016万回なので、実に23.2%に当たる。
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