大阪モノレール「運転体験」鉄オタ以外にメリット大 車両で違う操作感、いまや鉄道趣味の新ジャンルに

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大阪府北部に路線を持つ大阪モノレールも、運転体験イベントを行っている鉄道会社の1つだ。同社では2023年10月に初めて開催して以来、これまでに8回の「モノレール運転体験会」を実施。参加できるのは1回あたり8人限定(午前・午後開催の場合は各8人)という“狭き門”で、その抽選は毎回かなりの倍率になるという。

鉄道ファンにはとても魅力的なイベントだが、一方で鉄道会社にとってはかなりの負担を伴う。もっとも大きなものは、安全の確保だ。鉄道車両は自動車よりもはるかに“急に止まれない”。また、万が一事故が起これば大きな被害となりかねず、利用者にも多大な影響を及ぼすことから、実施に際しては監督省庁にも相談しながら入念な計画を立てる必要がある。

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なぜ運転体験イベント?

さらには、人員の確保も課題となる。安全を確保しながら参加者に操作方法を教えるには相応の人数を用意しなければならず、労働人口の減少や働き方改革などで人手不足が叫ばれるなか、容易なことではない。

では、そこまでして鉄道会社が運転体験イベントを実施する理由は何なのだろうか。もちろん増収というのもあるが、それ以上に大きいのは「ファンの獲得」である。鉄道利用者の減少が避けられない今、自社に興味を持ってもらい、好きになってもらうことで利用につなげようというわけだ。

大阪モノレール 2000形
体験運転で使われた1000系04編成(左)。2025年7月11日をもって営業運転から退いた(撮影:伊原薫)
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