実現すれば売上高は14兆円超えの巨大企業に、アメリカの食品流通業界で2強統合の可能性浮かび上がる

米食品卸売り大手パフォーマンス・フード・グループは、同業USフーズ・ホールディングから買収の打診を受けたと、事情を知る複数の関係者が明らかにした。実現すれば、およそ1000億ドル(約14兆7400億円)を売り上げる食品流通大手が誕生する。
イリノイ州ローズモントに本社を置くUSフーズは、パフォーマンス・フードの買収を検討しており、数カ月前から統合の可能性に関心を示していたと、関係者らは非公開情報であるために匿名で話した。
USフーズの株価は過去12カ月で50%余り上昇しており、時価総額は186億ドルに達している。パフォーマンス・フードの時価総額は141億ドル。
関係者によれば、協議が実際の取引に繋がるとは限らない。USフーズおよびパフォーマンス・フードの広報担当者は、いずれもコメントを控えた。
USフーズはレストランや病院、学校、ホテルなどに食材を供給しており、昨年の売上高は379億ドルだった。同社のウェブサイトによれば、70カ所以上の拠点で約3万人の従業員を雇用している。
パフォーマンス・フードも米国およびカナダで同様のサービスを提供しており、3つの事業部門を展開している。
両社が合意した場合、規制当局の調査が入る可能性がある。同業大手のシスコはかつて35億ドルでUSフーズを買収する計画だったが、2015年に連邦裁判所の判事により阻止された。大手同士の合併は競争を損なう可能性があるとの判断だった。USフーズは翌年、現在の社名に変更し株式を公開した。
著者:Michelle F Davis、Crystal Tse
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