買い物決済に「顔パス」が広がる…万博では200か所導入、ATMでも出入金可能に

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただ、手軽さの反面、決済時に撮影された顔の画像が流出したり、自分が知らない間に他人に決済されたりしないか、という懸念が、利用を阻む心理的なハードルになっている。

NECによると、決済時に撮影された顔画像は、数字を羅列したデータとして管理するため、仮に流出しても個人を特定できないという。一方、生成AI(人工知能)による巧妙な偽動画「ディープフェイク」などを使い、他人になりすまして決済するケースが想定される。

なりすましに対抗するため、複数の認証を組み合わせる「多要素認証」の採用が広がる。高い精度を誇る万博の顔認証決済でも、判別に疑いが生じた場合は暗証番号の入力を求めている。セブン銀行が今年3月までに全国のATMで導入した顔認証システムでは、事前に登録した専用コードの入力や、まばたきなどの動作を求める仕組みにしている。

神戸大学の藤原賢哉教授(経済学)は「個人情報保護への懸念や、設備投資の負担を踏まえると、一般的な小売店での普及は簡単ではないが、社内食堂やイベントでの本人確認手段としては拡大が期待できる」と指摘している。

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事