東武鉄道の「地味な駅」北春日部の知られざる裏側 車両基地だけでなく乗務員や保線の拠点が集結
ほかにも運転士や車掌が所属する春日部乗務管区、営業企画推進課春日部事務所、東武グループで鉄道設備の保守・管理を担う東武エンジニアリングの春日部軌道区・杉戸電気区春日部支区・訓練施設――などが集まっている。関係者が利用する「春日部食堂」もある。
線路の保守を担当する軌道区は、徒歩や列車の添乗で線路を巡視して、不具合がみつかった箇所を補修する。列車運行中に実施できる軽微な補修以外は、終電から始発電車までの夜間に作業をすることになる。
東武全線では春日部のほか、南栗橋、館林、栃木、川越の各軌道区がある。
点検で1日10km以上歩くことも
北春日部駅が所属するスカイツリーラインで春日部軌道区の担当は一ノ割―春日部間にある区境から北春日部駅の構内まで。一方、アーバンパークラインは大宮―船橋間の全線を受け持っており、守備範囲は広い。
倉持憲司区長は「北春日部に“東武の首根っこ”とも言える車両基地をかかえていますので、非常にやりがいのある職場です」と強調する。
七光台と豊四季に支区があり、春日部軌道区に所属するのは全体で33人。徒歩による点検では1日に10km以上歩くことがある。夜間作業は月に7、8回あるという。
アーバンパークラインは一部に単線区間があるのが特徴として挙げられる。「複線に比べると当然、通過本数が多くなるため、摩耗が早くなることは気をつけないといけない点です」(倉持区長)。

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